そこで実際に車やバイクのメンテナンスに際してボルトやナットの締め付け作業をする場合、その条件によって必要な締め付けトルクの数値が変わってきます。
すなわち金属素材によって強度の低いボルト・ナットには低いトルクしかかけることができず、逆に強度の高いものには大きなトルクを与える事ができるわけです。
車やバイクの強度が求められているところでは、
一般的な工業用よりグレードの高い7T(1.8T系列)のネジを使っている事があります。
ネジの頭のてっぺんをよく見ると「7」の数字が記されています。
これが強度区分なのです。
(何も記されていない場合は4Tと判断します。)
つまり車やバイクの強度を求めて7T(1.8T系)強度区分のボルトやナットを使っているネジには、その適切なトルクで締め付ける必要があり、
また呼び径・首下の長さ・ピッチがたとえぴったり同じであっても安易に一般用のネジに変更してはいけないということです。
しかし素材とトルクの関係が理解できればネジの締め方というのも自ずと理解できるはずです。素材の軟らかいアルミのヘッド部分の締め付けで力を入れ過ぎて破損させてしまったり、逆にネジ径が太く強度が必要な場所で締め込みがあまくなるのも防げるのではないでしょうか?
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