クルマやバイクの場合、より強度が求められているところでは、5Tや7Tといった強度に耐えることができるネジを使っていることがあります。よくボルトのてっぺんを見ると5とか7とかの数字表示が記されていますが、これが強度区分なのです。(なにも記されていない場合は、4Tと判断してもよい。)
だから強さを求めて7Tの強度区分を使っているネジを、たとえ呼び径、首下の長さ、ピッチがあったとしても、安易に普通のネジを使ってはいけません。やはり純正ネジ、あるいは同じ強度区分のネジを使って下さい。
世の中には非常に多くのネジの種類とサイズがあるわけなんですが、バイクやクルマに使われいるネジというものはある程度限られています。よく使われているネジというのは、
M8(ネジ径8mm、ピッチ1.25mm、二面幅12mm)
M6(ネジ径6mm、ピッチ1.0mm、二面幅10mm)
M5(ネジ径5mm、ピッチ1.0mm、二面幅8mm)
M10(ネジ径10mm、ピッチ1.25mm、二面幅14mm)
M12(ネジ径12mm、ピッチ1.5mm、二面幅17mm)
といったところです。
ネジのすべてのスペックを覚える必要もありませんが、よく使われいるM8やM6などのポピュラーなもののスペックを知っているだけでも何かと便利です。メンテナンスの基本はネジの脱着です。すなわちネジと上手につき合えばメンテナンスはうまくいくものなのです。
『ネジを制するものはメンテナンスも制する!』
さて、日常生活の中で長さや厚みを計るものと言えばみなさん何を思い浮かべますか?おそらくメジャーや定規、あるいはものさしや金さしといったたぐいのものではないでしょうか。これらは長さを計るときには時として大変便利で重宝するものです。しかしその測定単位は1ミリ単位。
つまりミリ単位以下の測定はできないわけです。だけど日常生活の中で通常ミリ単位以下の数字に気を使っている人などおそらくいないでしょうから長さを計る時には上記のようなのもので十分こと足りるでしょう。ところがクルマやバイクのメンテナンスとなれば話は違います。特にエンジン内部の計測や調整あるいは足回りのセッティング等につきましてはミリ単位以下の数字が調整値データとしてシビアに決められています。そこで数ある計測機器類の中から長さや厚みを計測するノギスとマイクロメーターそして歪みを測定するダイヤルゲージ。またクリアランスを測定するシックネスゲージ(隙間ゲージ)とボルトのネジ山を簡単に測れるピッチゲージについて説明します。 |